ビジネスの場面で欠かせない「見積りメール」。依頼、送付、返信、お礼といった場面ごとに、書き方やマナーは少しずつ異なります。
この記事では、どんな相手にも失礼なく、かつわかりやすく伝えるための見積りメールのポイントを解説します。各シーンに合わせた短文例文だけでなく、実務ですぐ使えるフルバージョン例文も掲載しているため、そのまま送信可能です。
基本構成や注意点、言い回しのコツも網羅しているので、初めてメールを作る方でも安心。今日から実践できる内容で、スムーズなやり取りと信頼獲得につなげましょう。
見積りビジネスメールとは?目的と種類を理解しよう
まずは「見積りビジネスメール」とは何かを整理しておきましょう。
見積りに関するメールは、ビジネスの中で金額や条件を確認し合うための基本的なコミュニケーション手段です。
正しく書けるようになると、やり取りがスムーズになり、信頼関係を築くきっかけにもなります。
見積りメールの基本的な役割とは
見積りメールは、取引先や社内メンバーとの間で「取引条件を確認・共有する」ためのものです。
つまり、どんな製品やサービスを、どの条件で提供するかを明確にする目的があります。
見積りメールは、相手との信頼を築くための“ビジネスの名刺”のような存在とも言えます。
文面がわかりやすく丁寧であればあるほど、相手は安心してやり取りができるのです。
| 目的 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 条件確認 | 価格、数量、納期などを共有 |
| 判断材料 | 発注や契約を検討するための情報提供 |
| 記録保持 | 後日のトラブル防止のための証跡 |
依頼・送付・返信・お礼の4つのシーン
見積りメールは、実は4つの場面に分けて考えると理解しやすくなります。
それぞれのシーンで、文面の目的やトーンが少しずつ異なります。
- 依頼メール:相手に見積りをお願いするメール
- 送付メール:見積り書を送る際のメール
- 返信メール:見積り内容に対して承諾・保留・辞退を伝えるメール
- お礼メール:見積り対応に対して感謝を伝えるメール
これらを使い分けることで、ビジネス上のやり取りが整理され、やりとりの印象も格段に良くなります。
どのメールでも共通して重要なのは、「相手が理解しやすい構成」と「感謝の気持ちを伝えること」です。
次の章では、見積りメールの基本的な構成とマナーを解説します。
見積りビジネスメールの基本構成とマナー
見積りメールは、形式やマナーを押さえるだけで相手に伝わりやすくなります。ここでは、基本構成と注意点を整理します。
メール本文の順序や表現を整えることで、誤解を防ぎ、スムーズなやり取りにつながります。
件名・宛名・本文・署名の正しい順番
見積りメールは、基本的なビジネスメールと同じく以下の順番で構成します。
- 件名:メールを開く前に内容がわかるよう簡潔に記載
- 宛名・挨拶:会社名や担当者名を正しく記載し、冒頭で感謝や挨拶を入れる
- 本文:目的・内容・期限・条件などをわかりやすく整理
- 締め・署名:自社名・担当者名・連絡先を明記し、丁寧に締める
特に見積りの場合は、金額や納期、条件など判断材料が含まれるため、本文の構成が重要です。
丁寧で誤解のない表現のコツ
見積りメールでは、短くても正確な表現が求められます。以下のポイントを意識すると好印象です。
- 用件は冒頭で明確にする(例:「お見積りのご依頼について」)
- 相手への感謝の言葉を必ず添える
- 添付ファイルがある場合は本文で明示する
- 次のアクションをわかりやすく示す(例:「〇日までにご確認ください」)
冒頭で何を依頼するのか、本文で詳細を整理、締めで感謝と期限を伝えるという構造が理想です。
使ってはいけないNG表現と正しい言い換え例
誤解を招く表現や、あいまいな言い回しは避けましょう。
| NG表現 | 理由 | 改善例 |
|---|---|---|
| 「できれば」 | 期限や条件が曖昧になる | 「〇月〇日までにご提出いただけますと幸いです」 |
| 「よろしく」 | ややカジュアルで印象が軽い | 「何卒よろしくお願い申し上げます」 |
| 「確認しておいてください」 | 命令口調に聞こえる | 「ご確認のほどお願い申し上げます」 |
このように言い回しを工夫するだけで、メールの印象がぐっと丁寧になります。
次の章では、実際に見積りを依頼するメールの書き方と例文を詳しく紹介します。
見積りを依頼するメールの書き方と例文【フルバージョン付き】
見積り依頼メールでは、依頼内容を明確に伝えることが最重要です。誰に、何を、いつまでに、どの条件で依頼したいのかを整理しましょう。
初めての依頼や既存取引先への依頼でも、文面の基本構造は同じです。ポイントを押さえたメール例文を紹介します。
依頼メールに必ず入れるべき5項目
- 依頼する内容(製品・サービスの詳細)
- 数量や規格など具体的条件
- 希望納期や期限
- 連絡先・問い合わせ方法
- 感謝や配慮の一言
初めて依頼する場合の文例
新規の取引先に送る場合は、自己紹介や背景も添えると丁寧です。
フルバージョン例文
件名:〇〇製品のお見積りご依頼の件
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
お世話になっております。株式会社□□の□□でございます。
このたび、弊社で新規プロジェクトを開始するにあたり、下記内容でお見積りをご依頼申し上げます。
【見積り内容】
・対象製品:〇〇製品一式
・数量:100セット
・納期目安:20XX年X月X日
・納入場所:弊社東京支社
お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにお見積り書をご送付いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
───────────────────
株式会社□□
営業部 □□ △△
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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取引先への依頼メール例文
既存の取引先には、簡潔に依頼内容と期限を伝えるのがポイントです。
フルバージョン例文
件名:〇〇サービスのお見積りご依頼
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
いつもお世話になっております。株式会社□□の□□でございます。
下記内容についてお見積りをお願い申し上げます。
【見積り内容】
・サービス内容:〇〇サービスプラン
・期間:20XX年X月X日~X月X日
・数量:10ユニット
お手数ですが、〇月〇日までにご確認・ご回答いただけますと幸いです。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
───────────────────
株式会社□□
営業部 □□ △△
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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社内向けの見積り依頼メール例文
社内への依頼は、簡潔でわかりやすい文面にまとめることが重要です。
フルバージョン例文
件名:〇〇案件の見積り依頼
各位
お疲れ様です。□□部の□□です。
下記案件について、見積りをお願いしたくご連絡します。
【案件内容】
・対象:〇〇サービス
・数量:5ユニット
・納期:20XX年X月X日まで
お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにお見積りをご提出ください。
よろしくお願いいたします。
───────────────────
□□部 □□
内線:XXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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見積りを送付するメールの書き方と例文【フルバージョン付き】
見積りを送付するメールでは、依頼に対する感謝を示し、添付内容や要点を明確に伝えることが重要です。相手がすぐに確認できるように、本文に金額や納期を簡潔にまとめましょう。
送付メールの構成と添付ファイルの伝え方
メールの構成は次の順番で整理するとわかりやすくなります。
- 件名:「見積書送付の件」と明記し、対象を添える
- 宛名・挨拶:依頼への感謝を添える
- 本文:添付内容を明示、要点を簡潔に記載
- 締め・署名:連絡先を含め丁寧に締める
添付ファイルがある場合は本文中で「添付の見積書をご確認ください」と一文入れるだけで親切です。
要点を明確に伝える本文の書き方
本文では、見積りの対象、数量、金額、納期を簡単に整理すると、添付ファイルを開かなくても内容が把握できます。
金額・納期を伝えるときの表現例
| 項目 | 例文 |
|---|---|
| 対象商品 | 〇〇セット |
| 金額 | ¥XXX,XXX(税別) |
| 納期 | XX月XX日(弊社出荷予定) |
簡潔な箇条書きにすることで、相手が確認しやすくなります。
送付メール・フルバージョン例文
件名:【見積書送付の件】〇〇に関するお見積り
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
いつも大変お世話になっております。株式会社□□の□□でございます。
先日ご依頼いただきました〇〇につきまして、見積書を添付にてお送りいたします。内容をご確認のうえ、ご不明点等ございましたらお気軽にお知らせください。
【見積り概要】
・対象商品:〇〇セット
・金額:¥XXX,XXX(税別)
・納期:XX月XX日(弊社出荷予定)
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
───────────────────
株式会社□□
営業部 □□ △△
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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見積りに返信するメール例文集(承諾・保留・辞退)
見積りに対する返信メールでは、まず相手への感謝を伝えることが基本です。そのうえで、承諾・保留・辞退のいずれかの意思を明確に伝えましょう。
どのパターンでも、相手が安心できるよう丁寧でわかりやすい文面にすることがポイントです。
承諾する場合の返信メール例文
フルバージョン例文
件名:お見積り内容のご承諾について
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
お世話になっております。株式会社□□の☆☆でございます。
先日お送りいただいたお見積り内容を確認いたしました。条件等問題ございませんので、正式に発注をお願い申し上げます。
納期は〇月〇日で進行をお願いいたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
───────────────────
株式会社□□
営業部 ☆☆
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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検討中・保留にする場合の返信メール例文
フルバージョン例文
件名:お見積りの件(検討中)
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
お世話になっております。株式会社□□の☆☆でございます。
お見積りをお送りいただき、誠にありがとうございます。
社内で内容を検討しておりますため、結果が出次第ご連絡申し上げます。
少々お時間を頂戴いたしますが、よろしくお願いいたします。
───────────────────
株式会社□□
営業部 ☆☆
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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辞退する場合の返信メール例文
フルバージョン例文
件名:お見積りの件(辞退のご連絡)
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
お世話になっております。株式会社□□の☆☆でございます。
このたびは、お見積りをご提出いただき誠にありがとうございました。
社内検討の結果、今回は他社様への依頼とさせていただくこととなりました。
お忙しい中ご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
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株式会社□□
営業部 ☆☆
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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どのパターンでも、感謝の文言を忘れずに入れることが信頼関係を保つ鍵です。
見積り後のお礼メールの書き方と例文【フルバージョン付き】
見積り対応をしてもらった後に、感謝の気持ちを伝えるお礼メールは、短くても相手に好印象を残す大切なコミュニケーションです。
お礼メールを送ることで、今後のやり取りや次回の依頼につなげやすくなります。
お礼メールの目的と送るタイミング
お礼メールの目的は、単に「ありがとうございます」と伝えるだけでなく、信頼関係を強化することにあります。
見積りを受け取ったら、できるだけ早く送るのが理想です。
短くても印象を残すお礼メール文例
フルバージョン例文
件名:お見積りご対応ありがとうございました
株式会社〇〇商事
営業部 △△様
いつもお世話になっております。株式会社□□の☆☆でございます。
このたびは、お忙しい中お見積りをご対応いただき誠にありがとうございました。
内容を確認し、社内にて検討を進めております。
改めて結果をお知らせいたしますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
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株式会社□□
営業部 ☆☆
TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp
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次の取引につなげる一文の工夫
お礼メールに一言添えるだけで、次回の依頼や商談への印象が良くなります。
- 「今後も引き続きお力添えいただけますと幸いです」
- 「何か不明点がございましたらお気軽にお知らせください」
- 「次回もどうぞよろしくお願いいたします」
これらの一文を添えることで、短いメールでも誠実さと配慮が伝わります。
まとめ:見積りメールで信頼を勝ち取るための3原則
見積りメールは、単に金額や条件をやり取りするだけでなく、信頼関係を築く重要な手段です。
ここまで紹介した例文やポイントを整理し、押さえておきたい3つの原則をまとめます。
目的・期限・感謝を明確に伝える
メール本文では、何を依頼したいのか、いつまでに必要か、そして相手への感謝を忘れずに明記しましょう。
これだけで、相手が迷わず行動しやすくなります。
誠実な文面が次のビジネスを生む
短くても丁寧な文章や、わかりやすい箇条書きで構成することで、相手に「信頼できる対応だ」と感じてもらえます。
この印象が次の依頼や商談につながるのです。
テンプレートを自社フォーマットに最適化する
この記事で紹介した例文やフルバージョンメールは、そのまま使えるテンプレートです。
しかし、案件ごとに対象や条件を変更してカスタマイズすると、より実務に即したメールになります。
自社フォーマットとして整理しておくと、誰でもスムーズに送信できるようになります。
以上の3原則を意識すれば、依頼・送付・返信・お礼のどの場面でも、スムーズで印象の良い見積りメールを送ることができます。
今日紹介した例文をベースに、自社の運用に合わせて調整してみましょう。


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